上野で出会った、人・動物・そして菌

寒中お見舞い申し上げます。
年末年始は実家へ帰省していました。出発前後に子供が二人共風邪を引くわ、冬休み終了直前に私がインフルエンザにかかって滞在が伸びるわ、家族で体調を崩す場面もありましたが、総じてよく遊んだ冬休みでした。実家では12月25日を過ぎ新年を迎えてもクリスマス飾りが片付けられていなかったり、おせちの重箱内に旧年中の残り物おかずであるシュウマイが何食わぬ顔をして鎮座ましましていたりしました。こういう感じの大雑把さは私にも心当たりがあるので、その点において母とは似た者親子なんだと思います。ちなみに私は今回の帰省にあたって年賀状作り、大掃除、やりかけのゲーム等あらゆる全てを放り投げて北陸の家を後にしてきました。その中で一番気になっていたのは言わずもがな、やりかけゲームの続きです。

昨年は夏頃にwassr(ワッサー)というミニブログに登録し、時期をほぼ同じくしてこのはてなダイアリーでブログを始めました。まだ何かと不慣れながらもどちらも楽しい。楽しい事を見つけたので去年は良い年でした。
今回、そのwassrはてなの両方でお世話になっているDirkDigglerさん(id:Dirk_Diggler*1とぼんやり上手さん(id:ayakomiyamoto*2とお会いする機会に恵まれました。お二人は子供連れで構わないと仰って下さったのですが、子供達は風邪が治ったばかりだったので両親に預け、私だけで伺いました。でもそうでなくとも上京の際は両親が孫に構いたがるのをいい事に、嬉々として一人で出掛ける場合も多いです。単身外出時はいつも鞄の軽さに感動します。子連れ時、常に必要不可欠なオムツ・オヤツ・水筒・おにぎり・バナナとかって重くって…。行き先にかかわらずエブリタイムピクニック。

科学博物館で開催されていた「菌類のふしぎ展」が見たいなーと思っていたので、お会いする場所は上野を提案させて頂きました。駅付近のパスタ屋さんで待ち合わせをし、お昼をご一緒してから上野公園へ。でも現地に着いたら当の科博は年末休みに入っていたという…自分で行きたいと言い出しておきながら日程を調べていなかった私のグダグダっぷりは割といつもの事なのですが、この迂闊な性質が初対面の方々相手にも遺憾無く発揮されてしまい本当に申し訳なかったと思います。
ひとまず目的地を上野動物園にシフトして、ぼんやり上手さんが教えて下さったハダカデバネズミなる動物を見に行く事にしました。その名が示す通り体毛は無く長い歯を持ち、そのルックスは呪われし生き物のようだという…
こんなやつです。相当インパクトありますね。

ハダカデバネズミは西園の小獣館にいました。実物は写真ほど不気味ではなく、体長3〜4cmくらい。プリプリとしていて何というかまるでムキエビのような…見ようによっては可愛くないこともなかったです。手の平の上に乗せて愛でたいとか、チリソースで和えて口に含みたい、などとは到底思えませんでしたが。土中に巣を作り、哺乳類では珍しく蜂やアリのように女王を有する生態だそうです。



独特のフォルムで魅せる鳥たち。左のヘビクイワシはこちらに向かって威嚇してきたり、右のハシビロコウは川の中の魚を瞬時に捕まえたり、荒ぶる一場面も見れました。



カンガルー。何頭かいるうちの一匹、足を投げ出して涅槃仏スタイルで横たわったのがいて大変びっくりしました。カンガルーっていつも溌剌としていてホップステップ玉砕とばかりに飛び回っている印象だったのに、あんなしどけない姿態を取る生き物だとは思わなかったです。動物にもステレオタイプなイメージ像ってあるんですね…私だけかもしれませんが。よくわからないけど何だか謝りたい気分です。いえ、カンガルーではなくとりあえずナマケモノあたりに。

普段は動物園に来ると象やキリンなど派手な動物中心に見て回りがちなので、この日は鳥や小獣館などをじっくり見れて面白かったです。小獣館でスローロリスがいたガラスケース内、餌の入った小皿にフレッシュなお食事・活ミールワームが蠢いていたのに気付いてしまうくらいじっくり見れました。お皿がすごく奥の方に置いてあったのは飼育員さんのいくばくかの配慮だったのかな…。

動物園の後はお茶を飲んでメキシコ料理店で夕飯をご一緒し、帰路につきました。いやぁ…お二方ともすごくいい人でした…DirkDigglerさんにはお昼をご馳走になってしまったり、ぼんやり上手さんにはたくさんの素敵な絵本をお土産に頂いたり(しかもその本はDirkDigglerさんが「重いから」といってこの日中持っていて下さった)とってもホスピタリティ&ヌクモリティを感じました。話題も豊富でお話していて楽しかった。私も北陸名産品を持参したり、トークが不得手な代わりに手品でも披露すれば良かったなぁ、と後悔しきり…

では遅まきながら、お母ちゃんのマジックショー。ふしぎ!指が消えた!!

…ヒヤッとさせてしまい申し訳ありません!(そりゃもう色々な意味でひんやりと)
色々と本当にどうもありがとうございました!またお会いしたいです!



頂いた絵本を眺める子供達。



改めて菌類のふしぎ展。でも期間終了ギリギリだったためか会場はものすごい混雑で、じっくり展示を見るのは困難な状況でした。子供達はもやしもんのフィギュアがうじゃっといるスペースに吸い寄せられていたので、そこを中心にざっと駆け足で眺める感じで終わってしまったのが少々残念です。


上の方にもフィギュアがわんさかぶら下がっていました。「菌床」という単語はよく聞くけれど「菌天井」ってのは珍しいですね。



記念撮影パネルにて。横の方に代表的人気キャラA・オリゼーがいるのに、なぜ揃いも揃ってO157から顔を出すの?あなた達は一体何になりたいの?


週刊 石川雅之 (イブニングKC)
もやしもん」も面白いですが、菌とも農大とも無関係な短編集「週刊 石川雅之」も好きです。

菌類のふしぎ展から常設展の方へ移動し、地球館を見て回りました。こちらは空いていてゆっくり。


植物標本のガラス壁や床に写る骨格模型の影がきれいな1Fの系統広場。いい雰囲気!



松ぼっくりは小さく写っているのが通常サイズで、大きいものは20cmくらいありました。巨大松から取れるのかしら。公園で遊んでいて、もしあんなでっかいコロボックル…おっと間違えた…松ぼっくりを見つけたらびっくりするだろうなぁ…子供の容赦無いピッチングで投げつけられでもしたらおっかないだろうなぁ…



丑年なのでミニ展示がありました。様々なタイプの牛の頭蓋骨がずらりと並んでいた。何やら禍々しいものを連想してしまう絵面です。


牛繋がり。隆々とそそり立つご立派な牛舌。大好物です。どれぐらい好きかというと、焼き方にもこだわりがありレモンは焼く前に生肉に絞りたくて、焼肉飲み会等の場では事を起こす前に周辺の人に「絞っていい?」とか聞いて一応気遣いを装ってみたりはしますが、本来ならそんなのは聞くまでも無く絞る気満々で、もしダメって言われたら「このアマチュアが!おだまり!」と一喝し、その人に向けてレモン汁を飛ばすであろう程の鬱陶しさで好きです。右の方の小さなのは確か鹿の舌だったような気がします。

子供達は3F「発見の森」と2F「身近な科学実験コーナー」で閉館ギリギリまでの時間を盗まれていましたが、まだ名残惜しそうでした。何度も訪れたくなる場所ですね。

*1:キレのある文体からなぜかB系の方を想像していたけれど、ご本人は穏やかでインテリっぽい印象でした

*2:とても可愛らしかった。「ほんわり上手さん」とか「はんなり上手さん」とお呼びしたい